【会社で無線機器を利用している方必見】 古いPHSは使えなくなる!?「旧スプリアス規格」とは?

※ 当サイトはリンクにプロモーション、アフィリエイト広告が含まれています。

みなさんこんにちは。ふくしまクラウドの編集長(@fkc_door)です。

構内PHSを利用されている事務所や工場は多いと思います。

構内に設置した基地局が無線の電波を飛ばして、PHS端末が電波を受け取ることで電話を利用できますが、その電波が問題となっています。

端的に言うと、昔のPHS含む無線機器はスプリアス規格の変更により使用できなくなります

「スプリアス」ってそもそもなんなの?

無線設備から発射される電波から、所定の周波数を外れた不要な電波のことを「スプリアス」といいます。

不要な電波が存在してしまうと、電波障害の原因となってしまいます。

そのため、電波法により厳しく制限されています。

世界無線通信会議において、スプリアス発射の強度の許容値が改正されたため、「新スプリアス規格」が誕生しました。

強度の許容値の改正前は「旧スプリアス規格」と呼ばれるようになりました。

「旧スプリアス規格」に適合するPHS機器が使えなくなってしまう理由とは

電波利用環境の維持・向上、電波利用の推進」のためです。

そのためには不必要な電波をできる限り低減する必要があり、世界無線通信会議において改正が行われました。

「旧スプリアス規格」はいつまでに導入したPHSが対象?調べる方法は?

「旧スプリアス規格」に適合する無線機器は、平成19年11月30日以前に製造されたものが対象です。

自社でお使いの無線機器が対象かどうか調べたい場合は、「総務省」のサイトで検索できます。

無線機器や基地局の裏側に「技術基準適合証明番号」が記載されていると思うので、その番号を下記サイトに入力すると「旧スプリアス規格」か確認できます。

総務省リンク:総務省 電波利用ホームページ | 技術基準適合証明等を受けた機器の検索 (soumu.go.jp)

実際に無線機器を用意して「旧スプリアス規格」かどうか調べてみました

実際に試してみました。検証する機器はサクサのコードレス機器「WS240」です。

基地局の裏側、もしくはコードレス子機の電池パックを外すと中に「技術基準適合証明番号」が記載されています。

総務省のサイトにアクセスして、「番号」に「技術基準適合証明番号」を入力し、「送信」をクリックします。

「番号」が正しく入力されていると、検索結果が表示されます。「WS240」は「スプリアス規定」が「旧規定」となっているため、「旧スプリアス規格」だと確認できました。

「旧スプリアス規格」はいつまで使えるの?

「新スプリアス規格」の移行期間として、「令和4年11月30日」までを使用期限としていました。

つまり2022年の今年まで、ということで機器の入替を検討している事業所も多いと思います。

しかし、新型コロナウイルス感染症による社会経済への影響で無線機器の製造や移行作業が遅れていることもあり、使用期限が当面の間、延長することになりました。

延長の期限は当面の間と、具体的な時期は決まっていないようです。

参考:総務省 電波利用ホームページ|免許関係|無線設備のスプリアス発射の強度の許容値 (soumu.go.jp)

「旧スプリアス規格」から「新スプリアス規格」への対応方法

現在「旧スプリアス規格」の無線機器を使用している場合、使用期限が当面の間延長するといってもいずれは「新スプリアス規格」に対応していかなければいけません。

対応する方法としては、総務省から4つの方法が提示されています。

詳しくは引用元の総務省が公開しているパンフレットに記載されているので、気になった方はそちらもあわせてご覧ください。

機器の買い替え

「新スプリアス規格」に対応した無線機器に買い替えることが一番現実的な対応方法です。

構内PHSであればビジネスホンのシステム毎入れ替える必要があるので、費用はどうしても多くかかってしまうのが難点です。

新しい機器に入れ替えたらそれだけで解決とはいかず、総合通信局に変更申請または変更届の提出が必要です。

送信機出力端子と空中線の間にフィルタを挿入

「旧スプリアス規格」の無線機器の出力端子にフィルタを挿入し、「新スプリアス規格」に適合させれば機器を買い替えることなく継続して利用できます。

総合通信局に変更申請の許可をもらってから、スプリアスを測定して確認届出書を提出する必要があります。

実力値の測定

現在使用している無線機器のスプリアスを測定して、「新スプリアス規格」に適合していると確認できた無線機器は継続して利用できます。

スプリアスの測定データなどを記載して総合通信局に届出書を提出する必要があります。

製造業者等が測定したデータの活用

製造業者などを構成員とする団体の測定データにより、「新スプリアス規格」に適合していると確認できた無線機器は総務省ホームページで公表され、スプリアスの測定が不要となります。

しかしながら手続きは必要で、総合通信局へ届出書の「(1) 対象局の欄」だけ記載して提出する必要があります。

引用元:総務省 | 新スプリアス規格の対応方法についてのパンフレット

※ PDFが開くのでデータ量にご注意ください!

構内PHSの買い替えはコードレスに強い岩通の「フレスペック」がオススメ

「旧スプリアス規格」の構内PHSを利用していて、入替を検討している事業所には岩通が出しているビジネスホン「Frespec(フレスペック)」がオススメです!

フリーコードレス」「フリーアクセス」「フリーコンビネーション」「フリースタイル」の4つの自由をフレスペックが叶えるという、コードレスを強みにしていることがこれでもかと伝わってきます。

実際に当サイトを運営している「フタワシステム」でも納入実績が多数あり、やはりコードレスが優秀だと感じます。特に構内PHSは他メーカーと比べても安定していて使いやすく、コードレス子機「mujo 7」は外線キーを割り付けられるのでPHSから外線発着信も可能です。

詳しくはメーカーの公式サイトからどうぞ!

参考:スプリアス規格改正に伴う無線設備の更新について|情報通信機器|岩崎通信機 (iwatsu.co.jp)

今回のまとめ

以上が「スプリアス規格」についてのまとめです。

業務用無線機器が対象のため、会社でPHSや無線機器を利用していないと中々触れる機会がないですが、知識として持っておくと今後どこかで活用できると思います。

会社で構内PHSを利用している方は、この機会に「旧スプリアス規格」かどうかだけでも調べてみてはいかがでしょうか。

また、「旧スプリアス規格」の無線機器を利用している場合、使用期限が「当面の間延長」とはいっても期限が明確でないため、状況によってはすぐに「新スプリアス規格」に対応しなければいけなくなるかもしれません。

「旧スプリアス規格」の無線機器は古くなっているはずなので、「新スプリアス規格」に適合した無線機器への買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。

それではまた次の記事でお会いしましょう~!

\この記事が役に立ったらシェアお願いします!/